「ブラウザのタブを20個開いたら…ガビーン!僕のPCがカメムシみたいにノロノロ動くんですけど?」
どうも、ADHD型WEBライターのメンタルツヨシです。
好奇心の赴くままに調べ物をしていると、気づけばブラウザのタブが天の川みたいにズラ〜ッと並んでしまうんですよね。
生成AIを回しつつ、画像生成も試しつつ、YouTubeで参考動画を流しつつ……
なんてやっていたら、ある日突然、PCがウンともスンとも言わなくなりました。文字を打っても3秒後に表示される始末。完全に青色吐息です。

……いや、なんでこんなにタブ開いてんの? 論文でも書くつもりか?
一瞬、「これはもう、買い替えか?」という悪魔のささやきが聞こえましたが、僕の財布を開いた瞬間に天使が「やめとけ」と静かに蓋を閉じました。
そこで白羽の矢が立ったのが、今回のテーマである「メモリ増設」という名の延命処置です。
結論から言うと、6,000円程度の投資で、カメムシだったPCがチーターのように爆速になりました。
今日はその感動を分かち合いたくて、「初心者でも絶対わかるメモリの選び方と、ドキドキの増設実体験」を、一つの物語としてお届けします。
PCの動作が重くて悩んでいるあなたの、小さな希望になれば嬉しいです。
なぜPCは“もっさり”するのか? – 秒速でわかる「作業机理論」


「そもそも、なんで急にPCって重くなるの?」
まずは敵の正体を知るところから始めましょう。
PCが重くなる、いわゆる「もっさり」現象には、いくつか原因が考えられます。
- ChromeやEdgeでタブを大量に開いている
- ZoomやTeamsでオンライン会議をしながらOfficeソフトを動かしている
- 生成AIで長文のテキストを生成しつつ、画像も同時に作らせている
こんな風に、複数の作業を同時にやろうとしたとき、PC内部では悲鳴が上がっています。そして、このとき一番最初にパンクするのがメモリ(RAM)というパーツなんです。
メモリは「作業机の広さ」である
いきなり専門用語が出てきて「うっ…」となった方、安心してください。
超カンタンな例え話をしますね。
PCの主要パーツを「料理」で例えてみましょう。
- CPU:あなた自身(料理人)の頭の回転の速さ
- ストレージ(SSD/HDD):食材をしまっておく冷蔵庫
- メモリ(RAM):食材を広げて調理する「作業机(まな板スペース)」
料理をするとき、冷蔵庫から食材(データ)を出し、作業机に広げて、料理人(CPU)が調理しますよね。
この作業机が広ければ広いほど、たくさんの食材を一度に広げて効率よく作業が進みます。
しかし、もし作業机がめちゃくちゃ狭かったらどうでしょう?
トマトを切ったら、もうスペースがない。
次に使う玉ねぎは、一旦冷蔵庫に戻すか、床に置くしかありません。この「一旦しまう」「また取り出す」という無駄な動きが、PCを遅くする正体なんです。
恐怖の「スワップ現象」とは?
この「作業机が足りないから、一旦冷蔵庫に戻す」という動きを、PCの世界ではスワップと呼びます。
メモリ(作業机)がパンク寸前になると、PCは「もう無理!」と判断し、本来はメモリに置いておくべきデータを、一時的に低速なストレージ(冷蔵庫)に避難させ始めます。
これが始まると、もう大変。
料理人(CPU)は「あれ、玉ねぎはどこだっけ?あ、冷蔵庫か…よいしょ」と、いちいち冷蔵庫までデータを取りに行くハメになります。
このやり取りが発生するたびに、PCの動作はカクカク、もっさりしていくわけです。
つまり、僕たちが普段「PC重いな〜」と感じる原因の多くは、この「メモリ不足によるスワップ現象」が引き起こしていた、というわけですね。
失敗しないための事前準備!自分のPCに合うメモリを調べる3ステップ


「なるほど、じゃあ作業机をデカくすればいいんだな!よーし、Amazonで“16GBメモリ”をポチッ!」
…と、行動力のお化けみたいなことをするのは絶対にNGです。
残念ながら、メモリにはPCによって使える種類や形、世代が決まっています。
服を買うときにサイズを確認するのと同じで、まずは自分のPCに合う規格を正確に把握しましょう。
Step1:Windows標準機能でサクッと基本情報を確認
まずは一番簡単な方法から。特別なソフトは何もいりません。
- キーボードの Ctrl + Shift + Esc を同時に押して、「タスクマネージャー」を開きます。
- 左側のメニューから「パフォーマンス」タブを選び、「メモリ」をクリックします。
すると、上のような画面が出てきます。ここでチェックすべきは3つのポイントです。
- 容量(右上):僕の場合は「8.0GB」でした。これが現在の作業机の広さです。
- 速度(右下):ここでは「2666MHz」と表示されていますね。メモリがデータをやり取りする速さのことです。
- 使用中のスロット(右下):「1/2」とあります。これは「2つあるスロットのうち、1つを使っていますよ」という意味。つまり、あと1つスロットが空いているという希望の光が見えた瞬間です!
もしここが「2/2」や「4/4」になっていたら、空きスロットがないので「交換」という選択肢になります。
Step2:無料ソフト「CPU-Z」で詳細な型番を特定する
タスクマネージャーだけでも基本は分かりますが、念には念を入れたいのが小心者の僕です。
そこで登場するのが「CPU-Z」という無料のソフト。
これをインストールして起動すると、PCパーツの戸籍謄本レベルの情報が丸裸にできます。
起動したら「Memory」タブと「SPD」タブを確認しましょう。
- Memoryタブ:Typeの項目に注目。「DDR4」とありますね。これがメモリの世代です。DDR3, DDR4, DDR5といった規格があり、互換性はないので超重要です。
- SPDタブ:Slot #1などを切り替えることで、各スロットに刺さっているメモリの詳細が分かります。Module Size(容量)、Max Bandwidth(規格名:PC4-21300など)、そしてManufacturer(メーカー名)まで分かります。
ここで得た「DDR4」で「SODIMM」というノートPC用の小さいサイズなんだな、という情報をメモしておきましょう。
Step3:最後の砦、メーカー公式サイトで最大容量を確認する
ここが一番確実で、絶対にやってほしい作業です。自分のPCの型番(本体の裏側や保証書に書いてあります)をGoogleで検索し、メーカーの公式サイトにアクセスします。
そこで「製品仕様」や「スペック」のページを探し、「メモリ」の項目を確認してください。
- 最大搭載メモリ容量:「最大16GB」「最大32GB」のように、そのPCが認識できる上限値が書かれています。これを超えた容量のメモリを積んでも認識してくれないので、必ず確認しましょう。
- 規格:「DDR4-3200 SODIMM」といった、より正確な情報が記載されています。
僕の場合は「最大32GB」で「DDR4」対応ということが分かりました。8GBから16GBへの増設は全く問題ない、と確信した瞬間です。
僕が選んだメモリと、ドキドキの取り付け実体験記


さて、入念な下調べを終え、いよいよメモリの購入です。
僕が今回チョイスしたのは、自作PC界隈ではド定番とも言えるこちら。


👉 Crucial by Micron DDR4-3200 SODIMM 8GB×2枚(合計16GB)
(型番:CT2K8G4SFRA32A)
選んだ理由は至ってシンプルです。
- 鉄板メーカーの安心感:Crucialはメモリの大手メーカーMicronのブランドなので、品質に信頼が置けます。
- 定格動作で相性問題が少ない:「JEDEC準拠」といって、PCの標準規格通りに動くように作られているため、トラブルが起きにくいのが特徴です。
- レビューが多くて安心:たくさんのレビューがあり、多くの人が問題なく使えていることが確認できたので、精神的な安定につながりました。
ポイントは、「8GBを2枚セット」で買ったことです。
こうすることでデュアルチャネルという状態で動作し、メモリへのアクセス速度が理論上2倍になります。
例えるなら、1人で作業するより、2人で分担して作業した方が早いよね、というイメージです。せっかくなので、この恩恵も受けることにしました。
作業時間10分、でも心臓のドキドキは30分続いた格闘の記録
メモリが届いた日。いよいよ延命処置の始まりです。作業自体は驚くほど簡単でしたが、精神的なプレッシャーが半端じゃありませんでした。
- 完全シャットダウン&放電
まずはPCを完全にシャットダウン。ACアダプターを抜き、可能ならバッテリーも外します。これが基本の「き」。 - 静電気対策という名の儀式
これが一番大事かもしれません。人間の体に溜まった静電気は、PCパーツにとっては落雷のようなもの。「バチッ!」と一発で数万円の部品がお亡くなりになることも…。セーターなどを着ている場合は脱ぎ、部屋の金属部分(ドアノブや机の金属脚など)を触って、体に溜まった電気を逃がします。僕は怖すぎて3分くらい触ってました(笑)。 - いざ、開封の儀
PCを裏返し、底面カバーのネジを精密ドライバーで丁寧に外していきます。ネジをなくさないように、小さな小皿などに入れておくと安心です。カバーをパカっと外すと、ついにPCの内部とご対面。メカメカしくてちょっと興奮します。 - メモリ装着!「カチッ」が聞こえるまで
基板の中心あたりに、すでに刺さっているメモリが見えるはずです。その横に空きスロットがあります。新しいメモリを、スロットに対して45度くらいの角度でグッと差し込みます。奥までしっかり差し込んだら、そのまま基板側に指で押し倒します。すると、スロットの両脇にある留め具が「カチッ」という心地よい音を立ててメモリを固定してくれます。この「カチッ」が聞こえたら、装着完了の合図です。 - 運命の電源オン
蓋を戻し、ネジを締め、ACアダプターを接続。そして、人生で一番緊張したかもしれない電源ボタンを「ポチッ」。……正直、最初の起動は心臓に悪いです。「もし画面が真っ暗なままだったら?」「エラーメッセージが出たらどうしよう?」と、ネガティブな想像が頭を駆け巡ります。
数秒の沈黙の後、見慣れたメーカーロゴが表示され、無事にWindowsが立ち上がりました。
タスクマネージャーを開き、メモリの項目に「16.0GB」と表示されたのを見た瞬間、スーッと全身の力が抜けました。安堵と達成感で、ちょっとニヤけてしまったのは内緒です。
効果はあったのか?劇的ビフォーアフターと延命のリアル


「で、結局のところ、速くなったの?」
ええ、正直に言って、驚くほど変わりました。 まるで別のPCになったかのようです。
- Before:Chromeタブ15個でカクカク → After:タブ30個+YouTube再生でもサックサク!
- Before:ChatGPTとWordを切り替えるだけで待たされた → After:生成AIの画像出力中に、裏で原稿執筆がストレスなくできる!
- Before:Zoom会議中にブラウザを開くと固まりがち → After:会議画面を共有しながら、Wordとブラウザを同時に開いても超安定。
つまり、僕が悩んでいた「もっさり問題」の原因は、やはりメモリ不足が大正解だったわけです。
作業机が狭くてごった返していた僕のPCに、広々としたL字デスクを与えてあげたような感覚。もう、あの頃には戻れません。
このPC、あと何年戦える?
今回の投資額は、セール時で約6,000円。この投資で、一体どのくらいの期間、延命できるのでしょうか。僕の作業内容を基準に考えると、こんな感じかなと予測しています。
- 軽作業(執筆、調べ物、AIテキスト生成):16GBあれば超快適。あと2〜3年は余裕で戦えるはず。
- 中負荷(簡単な画像編集、動画のカット編集程度):これもまだまだいける範囲。PhotoshopやPremiere Proも、簡単な作業なら問題なし。
- 重作業(4K動画の本格編集、3Dモデリングなど):さすがにこれは厳しいかも。これらの作業がメインになるなら、32GBへの増設や、CPU性能が高いPCへの買い替えを検討すべき領域です。
僕のようにWEBライティングやブログ執筆がメインの人間にとっては、買い替えを2年以上先延ばしにできると考えれば、コストパフォーマンスは最強と言えるでしょう。
まあ、やがて買いますけどね。


まとめ:6,000円の投資でPCも財布も救う魔法、それがメモリ増設だ
いやはや、今回は本当にやって良かったと心から思えるDIYでした。
PCの蓋を開けるまではあんなに怖かったのに、終わってみれば「なんだ、こんなに簡単だったのか」と拍子抜けするほど。
最後に、今回の冒険の要点をまとめておきましょう。
要点まとめ
- PCが重いと感じる原因の多くは**「メモリ不足(作業机が狭い)」**が犯人。
- まずは自分のPCの規格(DDR世代、SODIMM/UDIMM、最大容量)をタスクマネージャーと公式サイトで絶対に確認すること。
- 迷ったら**鉄板メーカーのメモリ(8GB×2枚=16GB)**を選べば、初心者でも失敗しにくい。デュアルチャネルの恩恵も受けられる。
- 作業はたったの10分。でも、静電気対策だけは本気でやること。
- 効果は即体感できるレベル。6,000円前後でPCの寿命が2年延びると考えれば、コスパ最強の投資!
もしあなたが今、PCの動作の重さにイライラしながら、買い替えのために10万円以上のお金を貯めようとしているなら、一度「メモリ増設」という選択肢を検討してみてください。
ほんの少しの勇気と下調べで、あなたのPCと財布を救うことができるかもしれませんよ。



ここまで読んでくれたあなた、本当にえらいです!PCの蓋を開けるのって、ドキドキしますもんね。でも、きっと大丈夫。あなたのPCも、きっと元気になりますよ!
📝 編集後記
正直に告白すると、PCの底面カバーのネジを一本外すたびに「これで後戻りできなくなった…」と手がプルプル震えていました。
不器用日本代表を自負する僕にとって、精密機械の分解は恐怖でしかありません。
でも、終わってみればあっけないもの。むしろ、自分の手で愛機をパワーアップさせたことで、前よりちょっとだけPCに愛着が湧いた気がします。
PCも財布も延命できて、おまけに小さな自信までついてくる。メモリ増設、恐るべしです(笑)。