「よーし、書けたぞ！」と渾身の下書きをクライアントに提出。
数時間後、返ってきたファイルを開くと、そこにはおびただしい数の修正指示が…。ガビーン…！僕の努力は一体どこへ…。
どうも、真っ赤に染まった修正依頼を前に、白目をむくのは日常茶飯事。ADHD型WEBライターのメンタルツヨシです！
Webライターの皆さん、こんな経験ありませんか？ 良い記事を書くぞ！と意気込んでも、リサーチと構成の段階でつまずき、出てきた下書きはなんだかパッとしない…。
実は、質の高い記事の価値は、その“9割”がリサーチと構成、つまり「執筆前の下書き」の段階で決まっていると言っても過言ではありません。
今日ご紹介するのは、この最も重要で、最も過酷な「下書き作り」を劇的に効率化するPerplexityの「Deep Research」機能です。
そして、その真価を引き出す鍵こそが「プロンプト（AIへの命令文）」。
今日は、このDeep Researchとプロンプトを掛け合わせ、僕らライターがどうやって“納品レベルの下書き”を手に入れるのか、その具体的な方法を徹底的に解説していきますね。
Perplexityの全体像や他の活用術も知りたい方は、こちらにまとめています。
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もはやリサーチツールではない？ 「Deep Research」の正体
まず、「Deep Researchって、普通の検索と何が違うの？」ってところからサクッと押さえておきましょう。
結論から言うと、これは単なる検索ツールではありません。「プロンプト次第で、記事の下書きを自動生成してくれる超優秀なアシスタントライター」なんです。
通常検索との決定的な違い
普通のPerplexity検索が、いくつかの情報源からサッと答えをまとめてくれる「優秀な学生アルバイト」だとすれば、Deep Researchは「こちらの意図を汲んで、構造化されたレポート（＝下書きの叩き台）を提出してくれる専門家チーム」です。
その特徴は、まさに圧巻の一言。
- 膨大な情報源の解析：数十件、時には百件を超えるWeb上の最新ソースを、AIが自動で読み込み、解析してくれます。
- 構造化レポートの生成：ただ情報を集めるだけでなく、テーマに沿った要点と、その根拠となる引用元リンクをセットで、レポート形式にまとめてくれるんです。これが後に“下書き”の土台になります。
- 驚異的なスピード感：これだけの作業を、たったの2〜5分。僕らがコーヒーを淹れて一息ついている間に、本格的な下書きの骨子がスーッと完成しています。
この感覚は、まさに「自動で下書きを書いてくれる相棒を雇った気分」。これまで僕らが時間を溶かしてきた作業を、ごっそり自動化してくれるわけです。
【超簡単】Deep Researchで“下書きの素”を作る手順
「なんだかすごそうだけど、使い方が難しいんじゃ…？」と思ったあなた。大丈夫です。あまりに簡単すぎて、拍子抜けするかもしれません。
たった3ステップでレポートが完成
具体的な手順は、本当にこれだけ。
- モード選択：Perplexityの検索窓の下にある「Focus」から「Pro Search」を選び、横に出てくる「Deep Research」のスイッチをONにします。
- 調査テーマを入力：いつも通り、検索窓に知りたいことを入力します。（例：「生成AIの最新動向とWebライターへの影響」）
- あとは、待つだけ：入力すると、AIが関連する質問をいくつか提案してくれます。気になるものがあればチェックを入れて「Generate」をクリック。あとは自動で解析がスタートします。
たったこれだけです。
僕も初めて使ったときは、半信半疑でした。
メンタルツヨシPCの前から離れてコーヒーを淹れて戻ってきたら、画面には論理的に整理されたレポートが。ただの調べ物というより、もうこの時点で“記事の骨格”が7割できてる感覚に、思わず「え、マジか…」と声が漏れました。
レポートを“納品レベルの下書き”に昇華させる3ステップ
さて、Deep Researchが吐き出してくれたレポート。これはまだ“下書きの素”です。
ここからどうやって“納品レベルの下書き”に昇華させていくのかが、僕らライターの腕の見せ所です。
STEP1：構成案として完成させる
出力されたレポートは、見出しと箇条書きで非常に分かりやすく整理されています。
これを記事構成の骨子（アウトライン）としてそのまま利用し、H2、H3の順番を入れ替えたり、自分の言葉を少し加えたりするだけで、クライアントに提出できるレベルの構成案が完成します。
STEP2：根拠を明記した“信頼性の高い下書き”にする
レポート内のすべての情報には、「View Sources」という形で引用元（ソース）へのリンクが明記されています。
これにより、情報のファクトチェックが驚くほど簡単になります。下書きの段階で「この情報は、こちらの信頼できるサイトを参考にしています」と根拠を明記しておくことで、ライターとしての信頼度も爆上がりしますよね。
STEP3：そのまま編集・納品できる状態にする
完成したレポートは、MarkdownやPDF形式で簡単にエクスポート（保存）できます。
つまり、Deep Researchで出力した下書きの骨子を、自分のエディタに貼り付けてすぐに執筆を始められるわけです。作業フローが、信じられないくらいスムーズになりますよ。
【本題】Deep Researchの真価は“プロンプト”で9割決まる
さて、ここからがこの記事の心臓部です。
Deep Researchは、ただ質問を投げるだけでも超優秀。ですが、それでは宝の持ち腐れです。
どんなプロンプト（命令文）を投げるかで、出てくるアウトプットが“ただのレポート”になるか、“納品レベルの下書き”になるか、天と地ほどの差が生まれます。
特に僕たちWebライターなら、以下の4つのパターンを覚えるだけで、仕事の質とスピードが劇的に変わるはずです。
パターン1：「記事構成」を丸ごと作らせる
SEO記事は「H2/H3の骨組み」が命。Deep Researchに的確な役割を与えることで、検索意図をバッチリ押さえた、ほぼ完成形の構成案を出力させることができます。
プロンプト例（構成用）
あなたはSEOを意識したWeb記事ライターです。
この記事テーマ「副業ライターの確定申告」について、読者にとって有益で興味をひく見出し案（h2,h3,h4）を5件ずつ考えてください。
各見出しは検索意図・競合記事との差別化を意識し、具体的なキーワードも織り込んでください。
出力はMarkdown形式でお願いします。
出力例
2. 副業ライターの経費はどこまでOK？節税に繋がる経費一覧
2-1. 【具体例】PC代、書籍代、カフェ代…これって経費？
2-2. 意外と知らない？家事按分で家賃や光熱費も経費に
2-3. 経費の計上漏れを防ぐ！レシート・領収書の賢い管理術
3.【2025年最新版】インボイス制度、副業ライターへの影響は？
3-1. インボイス登録はすべき？メリット・デメリットを解説
3-2. 登録しない場合の注意点とクライアントとの交渉術ポイント解説
「あなたは〇〇です」という役割指定：AIに「SEOライター」という役割を与えることで、出力の専門性がグッと高まります。
思考の方向性を具体的に指示：「検索意図」「差別化」といった言葉を入れることで、AIが考慮すべき点を理解し、ありきたりな構成案になるのを防ぎます。
出力形式の指定：「Markdown形式で」と指示すれば、コピペしてすぐ使える形で出力してくれるので、後の作業がめちゃくちゃ楽になります。
パターン2：読者の心を掴む「リード文」を即座に生成する
記事の顔であるリード文。「悩み提示 → 共感 → 解決策」という鉄則の流れも、このプロンプト一本で、そのまま使えるレベルのものがスッと出てきます。
プロンプト例（リード文用）
あなたは初心者でも理解しやすいWebライターです。
この記事テーマ「クラウドソーシングで稼ぐコツ」について、導入文（リード文）を150字程度で、悩み・疑問・解決策など読者の関心を引きつける内容で作成してください。
わかりやすく・独自性ある視点も含めて書いてください。
出力例
「クラウドソーシングを始めたけど、なかなか稼げない…」そんな悩みを抱えていませんか？実は、月5万円の壁を越えるには、提案文とプロフィールにちょっとしたコツがあるんです。この記事では、初心者でも単価アップを狙える具体的なテクニックを厳選してご紹介。あなたのライター活動が今日から変わります！
ポイント解説
ペルソナ（読者像）の指定：「初心者でも理解しやすい」と伝えることで、専門用語を避け、分かりやすい言葉遣いをしてくれます。
具体的な構成要素の指定：「悩み・疑問・解決策」というリード文の鉄板構成を指示することで、読者の心を掴むストーリーラインを自動で作らせます。
文字数指定：「150字程度で」と具体的に指示することで、冗長な文章になるのを防ぎ、ウェブで読まれやすいコンパクトなリード文を生成できます。
パターン3：競合と差がつく「差別化のネタ」を発見させる
競合記事が触れていない“お宝キーワード”や“新しい切り口”を見つけるのも、プロンプト次第。差別化された下書き作りのヒントをAIに探させます。
プロンプト例（差別化発見用）
この記事テーマ「フリーランスの国民健康保険」について、
追加で深掘りできる切り口・関連トピックを10件リストアップしてください。
SEO観点と読者の疑問解消を両立できる視点を含めてください。出力例
- 退職後の任意継続と国民健康保険、どちらがお得？シミュレーション比較
- 国民健康保険料、未払いを続けるとどうなる？差し押さえのリスク
- 所得が低い場合の減免制度と申請方法
- 【裏ワザ】保険料をクレジットカードやスマホ決済でお得に支払う方法
- 文芸美術国民健康保険組合（文美国保）への加入条件とメリット
- フリーランスでも家族の扶養に入れる？年収のボーダーライン
- 海外在住フリーランスの国民健康保険の扱い
- 産休・育休中の保険料免除について
- 年度途中で法人成りした場合の切り替え手続き
- 引っ越し時の保険証の切り替え手続きと注意点
ポイント解説
アイデア出しに特化した命令：「追加で深掘りできる切り口」と指示することで、AIにブレインストーミングをさせ、自分では思いつかない視点を引き出します。
具体数の指定：「10件」と数を指定することで、AIは質の高いアイデアを絞り出そうとします。量を担保させたいときに有効です。
2つの軸を指定：「SEO観点」と「読者の疑問解消」という2つの条件を加えることで、単なる思いつきではない、戦略的で価値の高いトピック案を生成させることができます。
パターン4：面倒な「リライト案件」も光の速さで片付ける
「この記事、最新情報にアップデートしてください」というリライト案件。これもプロンプトで“変更箇所の下書き”をピンポイントで作成させることが可能です。
プロンプト例（リライト用）
あなたはWebライターです。
この記事テーマ「副業ライターの確定申告（2023年版）」について、
2025年の最新情報・制度変更・トレンドを踏まえたリライト案を作成してください。
変更点を根拠（引用元リンク付き）で示し、古い部分と差し替える形で提案してください。
出力例
【変更点①】インボイス制度への言及
- 根拠：2023年10月よりインボイス制度が開始されたため、2025年時点ではライターの収入・取引に大きく関わります。（参考：国税庁HP [リンク]）
- リライト提案：「2. 副業ライターの経費」の後に、「3.【2025年最新】インボイス制度、登録すべき？」という見出しを追加し、制度の概要と登録のメリット・デメリットを解説する必要があります。
【変更点②】電子帳簿保存法の改正
- 根拠：2024年1月より電子取引データの電子保存が完全義務化されました。（参考：国税庁HP [リンク]）
- リライト提案：「経費の管理術」のセクションで、「電子データで受け取った請求書や領収書は、紙ではなくデータのまま保存することが必須」という点を追記し、具体的な保存方法を解説します。
ポイント解説
時点の指定：「2025年の最新情報」と明確にすることで、AIは最新の情報を探しに行き、情報の鮮度を担保してくれます。
ファクトベースの指示：「根拠（引用元リンク付き）で示し」と命令することで、信頼性の高い情報源に基づいた提案をさせ、納品クオリティを高めます。
具体的な作業指示：「古い部分と差し替える形で」と指示することで、どこをどう直せばいいのかが一目瞭然の、実用的なアウトプットを引き出すことができます。
Deep Research＋プロンプトが最強
プロンプトこそが、単なる情報収集を記事執筆という創造的な作業に変える魔法です。
- 構成づくり
- リード文生成
- 差別化視点
- リライト補強
これら全てで「下書き」レベルのアウトプットをAIに作らせる。これがDeep Researchの真の力なのです。
下書きの価値を爆上げする“追加調査”機能の威力
最後に、完成した下書きの価値をさらに高めるための“仕上げ”機能をご紹介します。それが「関連質問の自動提示機能」です。
これは、下書きの「網羅性」と「独自性」をもう一段階引き上げ、より“納品レベル”に近づけるための最終兵器です。
- クリックだけで深掘り：気になる質問をクリックするだけで、そのテーマについて追加調査し、下書きに情報を加えてくれる。
- 潜在的な検索意図の発見：ここに表示される質問は、読者が次に知りたくなるであろう「潜在的な検索意図」を突いていることが多いんです。
この機能を活用することで、競合サイトがカバーしていない情報を盛り込み、「網羅的でありながら、独自の視点も含まれた記事」の下書きを完成させることが可能になります。
Perplexityは無料でも爆速ですが、本格的にリサーチする人は有料プランのAI Proも選択肢です。→ 公式ページはこちら
メンタルツヨシここまで読んでくれたあなた、もうAI時代の最先端です！この知識、今日からさっそく使ってみてくださいね。絶対、世界が変わりますから！
まとめ
いやはや、とんでもない時代になったものですね。僕らの「書く」という仕事の定義が、根底から変わってしまうかもしれません。
要点まとめ
- Deep Researchの真価は、プロンプト（命令文）で9割決まる。
- 優れたプロンプトは、単なるレポートではなく納品レベルの下書きを生成してくれる。
- 「構成」「リード文」「差別化」「リライト」など、ライターのあらゆる作業で下書き作成を自動化できる。
- これからのライターは、ゼロから書く力に加え、AIに良い下書きを作らせる力（＝プロンプト力）が絶対に必要になる！
編集後記
昔の僕は、真っ白な画面を前に「うーん…」と唸りながら、ゼロから下書きをひねり出すのが仕事だと思っていました。
でも今は違います。最高のレシピ（プロンプト）を考えるのが人間で、調理（下書き作成）してくれるのがAI。
そして僕らは、AIが作ってくれた料理に、人間味という最後の盛り付け（仕上げ）をする編集者のような立ち位置に変わっていくのかもしれません。
そんな二人三脚のスタイル、なんだかワクワクしませんか？
